想定外の流れの中で、腹をくくったら人生が動いた

独立・開業

思いがけない流れの中で、「やるしかない」と腹をくくることになった瞬間って、ありませんか?
やりたかったわけでも、目指してきたわけでもない。だけど、気づけば状況が動いて、決めなきゃいけない立場になっていた…。

私が25歳のときに会社を立ち上げたのも、まさにそんな“想定外”の始まりでした。
自分から選んだというより、流れに押されて気がついたらその場所にいた。
だけど、そのときに腹をくくったことで、人生が動き出したのを感じています。

「今じゃないかも」と思うこともあるかもしれませんが、完璧なタイミングって、なかなか来ないものです。
でも、「今やるしかない!」と思って踏み出した一歩が、あとから振り返ると大きな転機になっていたりするものです。

今回は、そんな自分の体験をもとに、
「想定外の始まり」と「腹をくくること」について、お話ししてみたいと思います。

想定していなかった流れの中で始まった

社長が拠点を東京へ。「え!?急すぎ」

当時勤めていたデザイン事務所の社長が「東京に拠点を移すから」と言い出したんです。
規模も小さく、スタッフは数人。誰がついて行くのかという話になったとき、正直みんな戸惑っていました。

しかも決定が急だった。
準備期間も、相談もほとんどなくて、ついて行くというよりは「決まったことについてくる?」という空気でした。

「残る?ついて行く?」決断を迫られた

私は大阪に残ることを選びました。というより、行かないという選択しか見えなかったというのが正直なところです。
他のスタッフもそれぞれに状況があって、結局誰も東京へは行きませんでした。

でも、仕事は残っていたんです。
担当していたクライアントさんのプロジェクトも、進行中の案件も、まだ続いていました。

想定していなかったけれど、仕事は残っていた

「じゃあ、今後どうするの?」と、お客様から連絡が入りはじめました。
「この案件は誰にお願いしたらいい?」「続きは誰がやるの?」と、当然のように聞かれる。
でもこちらもまだ、何も決まっていない状態…。

自然と、残ったメンバーで「じゃあこのまま自分たちでやっていく?」という話がありました。
想定外だったけれど、目の前に“必要とされている仕事”があるという事実が、私たちを動かしはじめていました。


やりたかったわけじゃない。でも動くしかなかった

「このまま終われない」立ち上げメンバーとの話し合い

「やるなら事務所を立ち上げる?」
「形にしないと、ちゃんと仕事も受けられないよね」
そんなふうに、元同僚たちと何度も話し合いを重ねました。

ただ、私自身は正直そこまで「自分がやりたい!」という気持ちではありませんでした。
やりたかったというより、「このままでは終われない」という感覚に近かったです。
クライアントさんのこと、今ある仕事のこと、そして一緒にやろうとしている仲間たちのこと。
いろんな責任が目の前にあって、それを無視する選択肢はありませんでした。

「社長は誰がやるの?」空気が止まった瞬間

会社にする以上、誰かが社長にならなければいけません。
当然その話になるわけですが、メンバーは自分より年上ばかり。
でも、誰も「自分がやる」とは言いませんでした。

その場の空気が、すっと静かになったのを覚えています。
誰も悪いわけではない。ただ、“決断”をしなければいけないタイミングでした。

「誰もしないなら、私がやる」決断のひとこと

「じゃあ…私がやります」
気づいたらそう言っていました。
誰かがやらなきゃいけないなら、私がやるしかないと思ったんです。

その瞬間から、少しずつ気持ちが変わっていきました。
流れに押されるように始まった話だったけれど、「やる」と自分で決めたことで、腹が据わってきた感覚がありました。

やると決めたその日から、少しずつ景色が変わり始めた気がします。

腹をくくったら、自分の中のスイッチが入った

自分が“選んだ”わけじゃないのに

自分で会社をやるなんて、25歳の自分にはまったく想定していなかったことでした。
「やりたくて始めたわけじゃない」「自分から望んだわけじゃない」と、最初はどこか受け身な気持ちもありました。

でも、一歩を踏み出したことで、不思議と気持ちが切り替わっていきました。
「じゃあ、どうやってやっていこうか」と、自然と前向きに考えるようになっていました。

状況に押されるようにして立ち上がった会社だったけれど、自分の中で何かが変わったのは、「腹をくくった」からだったように思います。

責任があるからこそ、本気になる

それまでは「与えられた仕事をこなす」感覚だったのが、会社をやる立場になってからは、「自分がどう動くかで周りが変わる」という意識に変わっていきました。

「今いる人のために、自分が動かないといけない」
「中途半端なことはできない」
そんな思いが、自分の中のスイッチを押してくれたんだと思います。

流れに押されて出発したけれど、それでよかった

最初は流されるように始まった会社でした。
でも、今振り返ってみると、「あれはあのとき、必要な流れだった」と思えます。

人生って、自分で選んだと思っていた道よりも、思いがけない方向からチャンスがやってくることの方が多いのかもしれません。


想定外の中に、人生が動き出す瞬間がある

「整ってから」なんて言っていたら、いつまでも動けない

私自身、すべてを準備してから会社を始めたわけではありません。
いろんなことが整わないまま「今、動かないと」という状況の中でのスタートでした。

振り返ってみると「全部準備できてから」と思ってたら、いつまで経っても動けなかった気がします。
実際には、動きながら整えていくことのほうが多い。
だからこそ「やるしかない」という状況で踏み出す一歩が、ものすごく大事だと実感します。

流れに乗った先で、腹をくくるタイミングはやってくる

すべてを自分で決めてきたように見える人も、案外「流れの中で気づいたらその場所にいた」ということが少なくないはずです。
でも、その流れの中で、どこかのタイミングで「やる」と決めること。

逃げたくなる気持ちもあるし、不安になるのも当然。
それでも、流れに乗った先で腹をくくった時にしか見えない景色があるんだと思います。

その一歩が、思いがけず転機になることもある

「自分がやることになるなんて思ってなかった」
そんなふうに始まった会社でしたが、今思えば、あの一歩がその後の人生にとって大きな転機でした。

はじめから完璧なタイミングなんて、あまり期待しすぎなくてもいいのかもしれません。
「今じゃないかも」と思っても、やるしかないときがある。
迷いながらも踏み出した一歩が、あとから振り返れば、思っていた以上に大きく人生を動かしていた──そんなこともあります。

それが今の自分にとってどんな一歩なのか、迷いの中にあるなら、五行易で今の状態や流れを見てみることもできます。
動く前に少しだけ立ち止まって、自分の足元を照らしてみる。そんな時間も、きっと無駄にはなりません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました